第11章 Battle11 昔の僕と、今の僕
「それで、恵は、全ての刀剣の主になった。姉ちゃんは、審神者代わりとして働いてたけど、時期が立つにつれて、恵は姉ちゃんが邪魔になった」
「僕が、邪魔に?」
「うん、燭台切光忠。恵は、コイツを好きだった。でも、燭台切は、姉ちゃん一筋だから。それで、姉ちゃんを刀解しようとしたんだ」
「――もしかして、僕のレベルって……?」
「そうだよ、恵が姉ちゃんを刀解するように、たった一人で夜戦に向かわせたんだ」
む、昔は強かったんだ……。
そんなぁ、刀解されなければ、今頃強い僕でいられたのに。
悔しいなぁ。
「あれ、なんで僕はまたここに居るの?」
「姉ちゃんは、元々爺ちゃんの近侍だったから。姉ちゃんが刀解したのは、全て自分のせいだと自分を責めた爺ちゃんは、自分の命全てを使って、鍛刀した。それで、姉ちゃんは復活して、前以上の力を持った」
「おかげさまで、刀剣Lv1のままなんだ……」
「そういうこと。で、恵は、柊を名乗ることを禁じられて、現在は専業主婦として悠々自適に暮らしてるんじゃないっけ?」
「へぇー、平和に暮らしてるならいいね」
「本当は、風俗落ちしてほしかったけど、人生って上手くいかないもんだ」
「そういうこと言わない。もう、関わらないなら、それでいいじゃん?」
「――まぁ、そうだけど。そういえば、子供に小学生の女の子が居るとか言ってたなぁ」
「会ったんだ?」
「うん、金くれって言われた」