第11章 Battle11 昔の僕と、今の僕
僕の部屋に戻って、テレビを見ながら電話をかける。
すると、後から鶴丸もやって来た。
どうやら、ご飯まで僕の部屋でくつろぐ気らしい。
僕は、僕で電話をかける。
弟が心配してるかもしれないし。
電話をかければ、数コールで繋がる。
「姉ちゃん……!?」
「あ、優ちゃん? 帰ってこれた」
「な、何があったんだ!?」
えーっと、これは、詳しく説明するべき?
とりあえず、薬研たちが悪者になんないよう、攫われたってことは省いて説明しよう。
「んーっとね、本丸で、新しい新人審神者さんが、一期さんと揉めてるらしくて、電話途中で取り上げられただけ」
「そ、そっかぁ……。攫われたのかと思った……」
うわぁー、なんで当たってるの!?
「それで、話の続きなんだけど、柊 恵って、本当は誰? 元主を主と呼ばせてたって言うのも、気になる」
「――あぁ、それ? 俺が、審神者になった時、腹違いの兄弟である、恵も審神者になったんだ」
「ってことは、ダブル審神者?」
「そうそう、でも俺の家系は男しか審神者の能力はないから、恵は能力無しの審神者だった」
あぁ、もしかして、姫鶴自体の僕が、審神者の代わりをしてたというのは、昔の恵に、審神者の能力が無かったから……?
なんだか、状況が少しづつ見えてきた。