第11章 Battle11 昔の僕と、今の僕
辿り着いたのは、懐かしい我が家。
だったけど、一つ違うことがあった。
それは、粟田口メンツが、入り口を包囲していた。
そして、みっちゃんたちは彼らのせいで通ることができず、困っている。
っていうか、みっちゃんと倶利伽羅が刀を抜いてるから、長谷部と鶴丸が必死に二人をおさえていた。
「恵ちゃん!! 無事だったんだね!?」
「うん、本丸の問題も片付けてきたし、後は弟に連絡するから。また、部屋こもるね」
気まずそうに、僕を見る粟田口兄弟。
でも、五虎ちゃんは当然だと言わんばかりに、僕の後ろについてくる。
その顔には、さっきの不安そうな表情は見えない。
そんな、五虎ちゃんの顔を見ていると、無理やり攫ったとか、事情を言わずに暴走したとか、全部のことがどうでもよくなる。
もしかすると、これは姫鶴時代の感情かもしれない。
それでも、いいんだ。
姫鶴も、柊 恵も僕には変わりない。
「よっと」
抱っこしてやれば、とても嬉しそうに五虎ちゃんが微笑む。
「恵、ちゃん……?」
後ろを振り向けば、なんか、みっちゃんの目が病んでる。
これは、危ない感じ。
倶利伽羅も、なんか察知した様子だし。
「みっちゃん、お昼楽しみにしてるね?」
「……!! あぁ、任せてくれ!」
僕は、みっちゃんの扱い方をマスターした。