第9章 Battle9 VRMMOだからこそ、伝わる温度差
「チルちゃんが、自分でギルド作るんだって」
「付いて行かないの?」
「うん、私は駄目だって。以前、セレナをパーティーに絶対参加させなかったでしょ?」
「――うん、そうだね」
おかげさまで、僕の不敗の王という名は、ここから出てきたんだよ。
美味しい狩りができないから、少ない人数で効率よく狩れる対人(PK)に移動した。
おかげで、実践を積み重ねて、誰にも負けない対人特化プレイヤーになりましたとさ。
チルちゃんも最初はヒーヒー言いながらついてきたけど、最終的には、エルが認める凄腕ヒーラーに成長した。
後、仲間が抜けていくのも、これも理由にある。
姉さんとか一部の気に入られた人間だけ、美味しいパーティーに入れる。
どう足掻いても、僕みたいな狩りでのマイナープレイヤーは誘われない。
そういう、仲間で協力しない姿勢が気に入らないと皆言ってた。
後それと、時間が立つにつれ、僕はギルド外でのパーティーのお誘いが増えたから、姉さんに頼らなくても強くなれたんだ。