第9章 Battle9 VRMMOだからこそ、伝わる温度差
「セレナ、さっさと済ませちゃお?」
「もちろん」
僕は、姉さんに手を取られて歩き出す。
それは、まるで昔楽しかった頃を思い出すようだった。
それと同時に、姉さんにもハブられてたあの頃を思い出す。
姉さんは、僕を好きだと言った。
でも、なんで僕を仲間外れにしたんだろう……?
そんな、暗い疑問を抱えながら姉さんに続く。
「はい、ここでフレンドを一名作ってください!」
「やったー、私終わりー!」
「よかったね、姉さん」
「うん、セレナのお陰だよ!」
キラキラとした溢れんばかりの笑顔で笑う姉さん。
「姉さん、先行く? 僕らはみっちゃん達とフレンド登録するから」
「うーん、待ってたいけど、駄目かなぁ?」
「ギルドは別なんだし、先行して仲間と合流するほうをオススメするな。何かあったら、メール頂戴」
僕は、あくまでも効率厨。
強くなることを優先させてもらうよ。
姉さんは、ちょっと寂しそうにしてたけど、フレンド登録したんだ。
同じギルドじゃなくたって、いつでも連絡は取れる。
「そっか、そうだね。それじゃ、セレナ、先に行くね?」
「うん、頑張ってね」
皆で姉さんを見送る。
そうして、きちんと話を聞いてたらしいみっちゃんから先に、フレンド登録する。
それで、お次は様子を見てた鶴丸。
最後に、みっちゃんと鶴丸がフレンド登録する。