第8章 Battle8 白い子と熱を分け合う
鶴丸は、暴れる僕を、また片手で抑えこんでしまう。
本当に、敵わなすぎて嫌気がする。
「どんだじゃじゃ馬で、驚かされるぜ」
「それなら、他の可愛い子あたってくーだーさーいー!!」
「嫉妬するな、これから可愛く啼かせてやるから」
くつくつ、と楽しそうに鶴丸が笑う。
ハタから見たら、色気がなさそうな2人が何やってんだと思うだろう。
でも、こっちは食われないために必死なんだ。
イケメンなら誰でもいいってわけじゃない。
五虎ちゃん!!
五虎ちゃんの、あの可愛らしい太ももにすがりつくまでは、絶対誰ともヤれない!
そうじゃないと、あの澄んだ瞳に見つめられた時、自分が汚さすぎて、どうにかなりそう。
「ほおー、余裕があるとみた。こりゃ、色々楽しめそうだわな」
「……あ、逃げるの忘れてた」
本当に、僕は馬鹿だ。
五虎ちゃんの天使のような生足を思い出して、自分をさらに追い込んでしまうなんて。
気がつけば、鶴丸の腕の中に抑えこまれていた。
しかも、上着は脱がされ、ズボンで両腕を縛られているという最悪な状況だ。
「――誰のこと考えてたんだ?」
まっずぐ鶴丸が僕を見つめてくる。
そんな、五虎退ちゃんだなんて言えないよ。
言ったら、変態だってバレちゃうし、今後短刀ちゃんと遊べなくなる。
「ど、どうやって逃げようかと……」
「その割には、ぼーっとしてたぜ?」
「い、いや……、ほ、本当だって」