第8章 Battle8 白い子と熱を分け合う
「お、お断り!」
ぷいっと向こうを向くけど、そんなのお構いなしだ。
そのせいで、ダサいパンツも器用に脱がされていく。
「鶴丸、本気?」
「あぁ、もちろんさ。――一度男になったのなら、わかるだろう? 一回勃っちまうと、抜かない限り辛い状況が続くんだ」
鶴丸は、怪しげな笑みを浮かべると、僕の頬を優しく撫でる。
その艶やかな表情に、僕の胸は高鳴る。
そりゃぁ、もう勃起した時の辛い感覚は、未だに覚えてるとも。
だからって、一人で抜いちゃ駄目って法律はないんだからさぁ……。
「――わかった。口でするから、それでいいでしょ?」
「へぇ、口でしてくれるのか? そりゃあ嬉しいな」
ぺろり、と舌なめずりし、目を細める鶴丸。
その表情に、胸がキュンと締め付けられる。
――この状況は、非常に不味い。
近侍が五虎ちゃんから、彼に変わる日も近いぞ……?
「んじゃ、よろしく頼むぜ」
「う、うん……。あ、あのさ……」
「なんだ?」
「――なんでもない」
口だけだから、それ以上はしないでね。
そう、言おうと思ったけど止めた。
――だって、このタイミングで言えば、明らかに鶴丸の機嫌を損ねる。
そうやって、長引くのだけはごめんだ。
終わるものなら、さっさと終わらせたい。
そうしないと、最後まで付き合う羽目になる。