第8章 Battle8 白い子と熱を分け合う
湖の側には、滝がある。
その滝の奥には、洞窟があるらしい。
とりあえず、その洞窟で体を乾かそう。
「はぁ……」
火があれば、すぐ乾くのに。
後ろを見れば、鶴丸も後を追ってきてる。
最悪、こういう時は一人にしてほしい。
「鶴丸、悪いけど一人にしてくれない?」
「そんなに怒るな。俺が悪かった!!」
「違うって。こういう状況なら、あえて見ないようにするのが、優しさってもんじゃない!?」
「……乳首が立ってるぜ?」
「こ、これは……っ」
慌てて隠すけど、時既に遅し。
洞窟の奥まで追い詰められ、鶴丸に壁ドンされてしまった。
恨むよ、みっちゃん。
彼的には、猫とじゃれてただけだろう。
でも、そのせいで私はこんな状況になったんだ。
「見られて、感じたか?」
「ち、違う……! み、みっちゃんが……、猫だからってじゃれついてくるから……」
「こんな時に、他の男の話か? 妬かせるねぇ」
「そ、そういう話じゃない!!」
くつくつと鶴丸は笑うと、器用に私のズボンを脱がす。
もちろん、抵抗はした。
でも、あっさりと片手で抑えこまれてしまう。
――これが、実力の差か……!!
「うわぁー、色気のないパンツ」
「バッカじゃないの!? 初期アバターじゃなかったら、そもそもブラつけてますー!!」
「ほー、それなら、後でどんな下着をつけてるか、驚かせてもらおうか」
鶴丸が、悪戯っ子のように笑った。