第7章 Battle7 神かくしの前兆?
懐かしい、キャラクター作成ルームだ。
真っ暗な部屋の中に、星々が輝いている。
星は、生命の誕生を表してるとか。
でも、これがキャラクターデリートになれば、星が消えて、何も見えなくなる。
思い出すだけで、嫌気がする。
「――あ、セレナーデ……?」
この姿の僕(黒猫に、真っ黒なリボンを付けた姿)を知ってるなら、確実にゲームの友人だ。
「あ、その……、昨日は、言い過ぎたから。その……、別に、あそこまで言うつもりもなくて……、なんていうか、ご、ごめん……」
「あぁ、昨日のあの小学生、チルちゃんだったんだ」
それだけ言うと、チルちゃんは、たたーっと逃げて行ってしまう。
チルちゃんっていうのは、つい最近姉さんに頼まれてお世話した、ハープの子だ。
珍しく、他の所には行かずに、ずっと僕と行動を共にしてた。
そのせいか、周りから、二代目相棒って呼ばれるくらい、その期間は長かったと思う。
だから、僕に対してあんな態度をとったんだ。
なんだか、申し訳なく感じる。
僕は、ただの友達だと思ってた。
そんな風に、考えたこともなかったし……。
でも、相手は違ったんだ。
「仲よかったの?」
「エルの次に、長く一緒に行動してた人」
「そうだったんだね……」