第6章 Battle6 みっちゃんの手料理と忠犬の訪問
「恵ちゃーん、くりちゃん起こしてー」
「はーい」
僕は、倶利伽羅の部屋に行く。
扉を開けると、鳥の巣の中で気持ちよさそうに丸まって眠っていた。
「倶利伽羅ー、ご飯だよー」
数秒起こし続けると、倶利伽羅はまだ眠たげな顔をしながら、目を覚ます。
「……わかった。喧嘩はどうなった?」
「仲直りして、2人で夕飯の準備してるけど」
「そうか」
「あ、そうだ。アイス入れてたバッグはどうしたの?」
「薬研が、本丸の手土産にした」
「あ、そうなんだ……」
そ、そうかー。
しょうがない、新しい買い物バッグ買うか。
私が長期間放置してたのが悪いんだし、我慢我慢。
でもさぁ、あんだけのスナック菓子で足りるかなー?
足りないと思うなぁ。
スナック菓子なんて、お酒のつまみに丁度いいから、のんべえ2人にかかればあっと言う間でなくなる量なのに。
「さっさと行くぞ」
「あ、うん。わかってる」
僕は、二階に下りると美味しそうな匂いが漂ってくる。
まだ熱い夏だからこそ、すき焼きも美味しく感じるだろう。
「二人共、手を洗ってきてね」
「あぁ、わかってる」
こうして、仲直りした長谷部も一緒に夕飯を食べることになった。