第6章 Battle6 みっちゃんの手料理と忠犬の訪問
鶴丸が、最後の締めくくりをしてた時だった。
ふと、真後ろに人の気配を感じた。
ゆっくり、振り向いて見ると……。
薬研が2つアイスを抱えて運んでいた。
薬研は、僕に会釈するとパソコンの中に吸い込まれていく。
しかも、そのアイスは31のハーフガロンというバケツサイズのアイス。
兄弟たちへの手土産か……。
「うっ……、光忠、すまなかった。つい、ムキになってしまった」
「ごめんね、長谷部くん。君が、皆のことを思って行動してたのは、知ってるよ」
「仲直りしてよかったよ」
そうなると、皆帰っちゃうのかなぁ?
折角、楽しく暮らせると思ったのに。
でもまぁ、寂しくは感じるけど、丸く収まるんならそれでいいか。
「僕のベッド2人ぶんだから、僕のベッドで眠ればいいよ」
「そうか? ありがたく使わせてもらうぞ」
和やかに笑いあい、仲直りをした2人。
ギスギスした雰囲気も一気になくなった。
「そうだ、長谷部くんアイス食べる? 冷凍庫に、いっぱい……。恵ちゃん、大きいアイスが2つもなくなってるけど、どういうこと!?」
「ちょ、ま、待って、落ち着いて、僕じゃない!!」
「恵ちゃんじゃなかったら、誰!?」
「薬研、薬研藤四郎!! 本丸へお土産にしたの!!」
「そういえば、昼過ぎに薬研が主の家への道を探してましたね」
「なんだ、そうだったんだね」
あー、助かった。