第6章 Battle6 みっちゃんの手料理と忠犬の訪問
「ちっ、厄介な奴連れてきやがって……」
倶利伽羅が、物凄く嫌そうな顔をする。
「何かあったの?」
「あぁ、光忠が料理を作ってる最中に、長谷部が外食をしようと言い出した」
「……あー、それでみっちゃん外食嫌がるの?」
「あぁ、毎日同じものばっかり食べてると飽きるだろう、って長谷部が言い出してな」
「へぇー、なんか刀剣も大変なんだねぇ」
「お前のせいだ」
「――あ、はい。ごめんなさい……」
「それで、出会い頭に喧嘩ばかりするようになり、光忠はお前の居る世界に避難する方法を探した」
あぁ、だから、みっちゃんが朝早くにうちの家を掃除してたんだね。
デパートのラーメンの件も、なんだか理解できた。
自分が料理作ってる最中に、外食のほうがいいって言われたら、そりゃ嫌になるよね。
察するに、結構な頻度で言われてたのかなぁ?
本人じゃないからわかんないけどさ……。
「さっさと帰ってくるかな!? 今日から、ここは僕らの家になるんだ!!」
あ、ずっと住む気だったの?
まぁ、いいけどさ。
「それは、主が決めることだ。お前が決めることじゃない!!」
「悪いけど、もう主も僕が住むつもりで、『僕用の』家具とか服も準備してくれたんだよ!!」
「そ、それは……!! 俺がその場に居たら、主はお前ではなく、この俺の準備をしてくれた!!」
「いーや、長谷部くんが居ようが居まいが、状況は変わらないね!!」