第6章 東京遠征〜2〜 トラウマ
ー朱莉が去ったあとー
黒「あーっと、、、及川クン、だいじょぶそ?」
及「なにあの子、、、」
黒「まーそうなる気持ちも分からんではな「もう、ホンット好き!」うそん」
及「俺もっとあの子と話したい!行ってくるね!」
黒「お、おう、、、」
木「なぁ、黒尾。及川ってMなのか?」
黒「じゃねぇの?」
及「っべにちゃん!」
少し暗いところのベンチに一人で座る彼女を見つけた。
「うわっ」
あからさまに嫌そうな顔して言葉にまで出てるし!
及「そんな、嫌そーな顔、しないでよ」
走ってきて言葉がスラスラと出ない。
「あーあ、息切らしちゃって。イケメン(笑)な顔が台無しだよ?」
及「なんでイケメンのあとに(笑)入れたのさ!!」
「イケメン(笑)だから。」
及「岩ちゃんがもう一人増えたみたい、、、」
「岩ちゃん、、、あぁ、はじめか。」
及「岩ちゃんまで名前呼びッ!!」
「はじめは良いやつだ。」
及「俺だって良い奴だよ!!」
「嘘つけ仮面男が。」
及「仮面男って何さッ!!」
「お前、表情作ってばっかじゃん」
そんなこと女の子にも、クラスの男子にも言われたことないのに、、、
気づくのはいつも岩ちゃん。
「自分の本心見せようとしない奴は、好きじゃないし、信じられない。」
「ああでも、バレーしてる時のお前は作ってなくて心から笑ってるな。そん時のお前は好きだぞ?」
そう言って俺の横を通り過ぎた彼女からはすごく甘い匂いがして、それと同時に恋に落ちた。
及「好きだぞって、、、///あんなサラッと、、、」
俺に惚れさせようと思った相手に惚れた。
初めて、俺をもっと知ってほしいと思った相手だった。