第6章 東京遠征〜2〜 トラウマ
「だぁーくそめんどくせぇ。」
木「女なら女らしい言葉遣えよ!」
「だからうっせぇっての。もう戻れよ」
木「やだ!」
「そ。じゃあ、あたしが戻る。」
パシっと腕を掴まれた。
だいちとは違う、エーススパイカーらしい大きくて少し冷たい手。
「あんた見かけによらず手冷たいんだね、木兎。」
木「心があったけーんだよ!」
「トビオとしょーよーは暖かかったんだけどなぁ」
及「えっ、べにちゃんトビオとチビちゃんのこと名前で呼んでるの!?」
割り込みしてくんな仮面野郎。
「そうだけど何。つかべにちゃん呼ぶな」
及「俺も名前がいい!」
「却下」
及「気持ちいいほど即答だね!?」
黒「なー俺はー?」
「お前はクロだろ」
黒「てつろーって呼んでくれても「クロ。」ウィッス」
木「俺俺俺!俺は!?」
「、、、木兎。」
木「じゃなくて名前で!」
「や。」
木「完全拒否!?」
及「ねーねー、なんでトビオたちは名前呼びなの?」
「、、、名前のほうが苗字より短いから。」
それに、信じられるから。
及「じゃー俺“徹”でいいじゃん!!」
「むり。アンタの笑顔嘘くさいし。」
及「なんで俺だけ!?クロちゃんは!?」
「クロは普段から胡散臭かったから気にしない」
黒「うーん、嬉しいような悲しいような」
及「俺も普段ならこんな感じだよ!!」
「、、、ふーん。言ってろ。」
サッと手を振り払い別の場所に向かった。