• テキストサイズ

澤村くんとトラウマ少女【HQ!!】

第24章 すれ違い













「もー、探したんだかんな?」


「…んで…」


静かに歩み寄れば小さな声が空気を揺さぶる。


「なん、で来たの…?」


「そんなの、お前が心配だからに決まってんべ」


近くまで寄って目線を合わせると、悲しそうに歪む顔。


「ありがと…」


「どういたしまして。それにしても予想外れたな。泣いてるかと思ったのに。」


「泣くのってなんかズルくない?」


「ズルい?」


「泣かせた方が悪いって思われるじゃん」


それってつまりは…


「大地は悪くないって言いたいの?」


「…悪くないよ。」


なぜ?どうして?そんな問いかけばかりが頭を巡る。


「道宮さんに嫉妬したのが悪いんだよ。」


なんで?羨ましいって思うのは悪いコト?


「道宮さんに敵うわけ無いって初めから分かってるのに」


敵わないって分かったら諦めなきゃいけないの?


「ねぇ、スガ。」


「…なに?」


少し声が擦れてしまった。


「今から“もしも”の話するけど、怒らないでね?」


「内容によるかな。」


「じゃあ多分怒られるかも。」


あははっと笑って話始めた。





/ 436ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp