第24章 すれ違い
「スガ…」
「一体どういうつもりしてんの?」
「なにが…ッ!!」
ガタガタッ
何も分かっていない大地に腹が立って、思わず胸倉を掴んだ。
机がズレたとかそんなのどうでもいい。
「わざわざあいつの嫌がる話して、どういうつもりか聞いてんだけど?」
傷ついた心にわざと海水をぶっこむようなマネして。
「そんなにあいつ傷つけたい?」
「は!?そんなわけッ…」
「ならもう一度よく考えてみなよ。朱莉がなんであんなこと言ったのか。」
もうこれ以上は言うことなんかない。
早く朱莉を捜しに行かなくちゃ。
きっと一人で泣いてる。
制服から手を離し、走って教室を出た。
清水のところにも、旭の所にもいない。
廊下を走るなとか、そんなの聞いてる暇なんてない。
朱莉は?朱莉の行きそうなところは?
思い当たるすべてを探しまわった。
そして見つけた。
菅「こんな所にいたのか…」
「スガ…?」
体育館のギャラリーへと繋がる階段を登ったとこにある物置き部屋。
ここは人がほとんど立ち入らない場所だから、一人になるにはちょうどいいと思ったんだろう。
誰が一人にさせてやるか。