第23章 喧嘩するほど?
ー朱莉ー
朝からまただいちと喧嘩をした。
けど今回はいつもみたいな喧嘩じゃなかった。
肌寒いと感じた朝練の最中、ちかからジャージを借りた。
そしたらだいちが俺から借りればいいのにってご機嫌ナナメになって。
ちかはあたしからすれば家族。
家族にまでヤキモチ妬かなくたって、、、
そう思ってたけど、あたしも悪かったかなって思い始めた。
昼休み、だいちが先生に呼ばれている隙に教室から出て体育館前の自販機に向かった。
だいちの好きなジュース買って謝ろう。
きっと待ってくれているであろうスガの分も買って、教室のある3階へ行くべく、階段に足を踏み出す。
__その時だった
道「あれ?澤村!どうかしたの?」
道宮さんがだいちを呼ぶ声がした。
澤「あ、道宮、、、ちょっとな」
だいちも居る…
道「あ、もしかして“また”紅林さん?」
階段を登ろうと踏み出した足は、床につく直前に空中に留まった。
澤「まぁな、、」
だいちが困ったように笑うのが聞こえた。