第23章 喧嘩するほど?
翌日の朝練__
「わぁーもうしつこい!」
体育館の扉が開くなり大きく響いた朱莉の声。
「朱莉なしたー?」
「だいちが!お父さんみたい!!」
ぐわんぐわん俺の肩を掴み揺すって来る。
「おち、落ち着くべ!な?」
「むり!」
埒があかねぇ…。
縁下にも加勢してもらいなんとか話を聞き出すと、部室で『スカートが短い!』とまるで年頃の娘を持つ父親の如く注意されたらしい。
「長くすればいいだろ?」
うん、縁下そうなんだけどな?バッサリ行きすぎ。
「やだ…」
うん、お前は小学生かな?
正直俺としては大地の気持ちがよくわかる。
朱莉はソックス派だから脚組んで座られたりしたらチラリと覗く太腿とか…ってまぁ
視線のやり場に困るし、他所の男になんて見せたくないだろう。
「梟谷のマネちゃんずにもっと足見せなよって…その方がいいって…」
ボソボソと話すのを見ると綺麗な脚見せて大地のこと虜にしちゃえ、的なやつ?
「でもさ、他人のイメージよりも本人から言われたお願いの方が的確だと思わない?」
「…うん」
ポツリと呟かれた返事に一先ず胸を撫で下ろした。