第22章 俺の
手の甲がコツん、と当たって咄嗟に引っ込めると待っていたかのように握られる手。
突き指で節くれだっててゴツゴツしてて
でもあったかくて、すごく安心する…。
もっと、このままで居たい…。
そう思うのにあっという間にドラッグストアに着いてしまって離れる温もり。
もっと繋いでいたかった…。
そんなことを考えながら梟谷と烏野、念の為その他の分も買っておくことにした。
「〜円になります。」
預かっていたお金で支払い店を出る直前、お手洗いに行きたくなってしまった。
「ごめんだいち。お手洗い行ってくる。」
「おう。急がなくて大丈夫だぞ!」
そうは言っても荷物持ってもらってるしな…
建前じゃなく本気で言ってるんだろうなーなんて思いながら女子トイレに駆け込んだ。
どうか何事もありませんように