第22章 俺の
まあそんなことを言っても彼らからの猛攻は止まることを知らなかった。
「べにちゃん俺に乗り替えない?」
「おおーい、べに!どうゆう事か詳しく話聞かせろ!!」
「何なら浮気でもいいよ?」
口を挟む間もなく矢継ぎ早に繰り出される言葉。
それを必死に阻むのは我が彼氏サマ。
「くーろーお。ぼーくとくーん」
まるで呪いが含まれてそうなほど。まあ何と言うか、黒い声。
「さっきのじゃまだ足りなかったか?」
さっきの、とは叫び声の後のお説教。
こっ酷く絞られたがまだ足りなかったのだろうか。
「「諦めるつもりないデース」」
なんとも強靭なハートの持ち主だ。
「べにさん。」
後ろからかけられた声に振り向くとクセ毛が特徴的な整った顔の持ち主が。
「俺も、まだ諦めてないんで」
「けー、じ」
「あっ!あかーし抜けがけずりーぞ!」
「何のことですか?」
繋心さんあたし帰ったらダメでしょうか。