第22章 俺の
大人しくやっくんと京治を呼ぼうとしたらグイッと後ろに引っ張られた、と言うか抱き寄せられた。
「うちのに何か用ですか?」
「だいち、、、」
っておい。オーラがドス黒いんですけど。
「いやー、おたくのべにちゃんとお話してただけですよ。」
両手をパッと広げ、何もしてませんとアピールするクロと独り占め良くねーぞ、なんて言ってるコタ。
「あー、言っとくがお前ら」
コホン、とわざとらしく咳をした後あたしの腰辺りに手を添えて言った。
「もう朱莉は“俺の”だから手、出すなよ?」
にっこり笑顔から放たれた一言にあたしにちょっかいを出していた2人はフリーズ。
体育館内の空気は3度くらい下がったかな?
とりあえず痛い。
他校の皆様からの視線が痛い。
そろそろ穴開く頃だと思うんで勘弁してください。
「ほぉー、遂にくっついたか。はっはっは!」
猫又監督今それ言うべき言葉じゃないです。てか遂にって何ですかいつ知ったんですか。お隣のコーチさん、その人の口塞いでくれませんか。
ひとまず、
「嘘だろぉぉぉぉぉ!」
「いやぁぁぁぁぁ!」
目の前で叫ぶのだけは止めてくれ。