第22章 俺の
バスの中では例のごとく隣同士の席。
前回と違うのは俺達が恋人同士であること。
席に座ると、夜とはいえ蒸し暑くて朱莉は烏野ジャージを脱いで膝にかけた。
触れるか触れないかの距離にある彼女の手。
俺からそっと握ってジャージの下に隠す。
「だいち?」
「しーっ。たまにはいいだろ?」
小声で笑っで返せば俯き、うん、と答えた。
照れてるのか。
あー、、、
俺の彼女ほんと可愛い。
俺の物だって名前書いてタグ付けておきたいくらい。まあそんなことしないけど。
二人の体温が合わさってじんわり広がる。
すき。好きだ。
ちょっとした事で溢れるこの感情。
おれ今、間違いなく幸せだわ。