第21章 取扱説明書?
朱莉を連れて教室に戻ると、やっぱりクラスの奴らの対応はいつも通りだったけれど、朱莉は全く気にしていない様子だった。
頼むから俺の大事な彼女に余計な手出しをしないでくれよ。
「だいち。」
「ん?」
「心配してくれてありがとう。でも、あたしは大丈夫だから。」
そういった朱莉の笑顔はホンモノだと思うけど、少しだけ心配になった。
「無理だけはするなよ。何かあったらすぐに俺を頼るように。」
「!、、、分かってる。」
まだ朱莉の事で知らないことは沢山あるけど、
俺が一番に頼られる存在になりたい。
改めてそう思った。
ーオマケー
田「あれ?紅さん具合悪いんすか?」
部活には顔を出した朱莉に向けて田中が話し掛けた。
「あ"?あー、、、まあ、、、」
薬の効果が薄れはじめたのか口調が少し荒くなる。
澤「あのな田中、」
田「あ!ちょっと待っててくださいっ!」
そう言って一度体育館から出て行った田中が持ってきたのは
田「あったかいココアっす!飲んでください」