第20章 コイビト
ー澤村ー
その日の帰り
「ねーだいち。」
唐突に口を開いた朱莉。
澤「ん?どうした?」
「恋人らしい事って何?」
澤「、、、え?」
「だから、恋人らしい事、って何?」
澤「あの、、、急にどうしたんだ?」
「潔子とやっちゃんに尋も、、、質問されて」
尋問て言いかけたぞ、二人に何聞かれたんだ。
「恋人らしい事したりしないんですかー?って。けど、何が恋人らしい事なのか分かんなくて」
なるほど。だがしかし、
澤「俺に分かるとでも?」
「うん」(即答)
気持ちいいほど綺麗に言い切った。
澤「あのなぁ、、、これでも俺、お前が初彼女なんだぞ?」
「、、、、うそ「じゃねえし」
信じてもらえないんだが。こんな俺に今まで彼女が居たと思うか?いや思わない。(反語)
正真正銘、朱莉が初カノと言うやつだ。
「そう、、だったんだ。」
澤「笑うなら笑え。」
「ううん。嬉しいよ。」
そう言って無邪気に笑う顔はいつも、俺の心臓をバクバクさせる。
もっと余裕を持てるようになりたいんだがな。