第20章 コイビト
ー菅原ー
「聞こえなかった?鳥かって言ったんだけど」
モ「あんたねぇ!!」
「あのさあ、一つ、言っておくね?あたしの悪口は好きだけ言うといいよ。鳥の言ってることなんてなんとも思わないし。」
怒りでワナワナと震える女の子たち。
「けど、だいちは優しいからあたしが放っておけなくて面倒見てくれてるだけ。何も悪くない。それでも悪く言うようなら_____
タダじゃおかねぇよ?」
そう告げた朱莉は今までに無いくらい酷く冷酷な目をしていた。
モ「澤村くんに迷惑かけて申し訳ないって思わないの!!?あんたのせいで澤村くん、絶対迷惑してる!」
「迷惑かけてることくらい知ってるけど?なに、自分が構ってもらえないからって八つ当たり?」
モ「このッ!!!」
パシィィィッ
逆上した女子が朱莉の顔を殴った。
「ってぇな、、、」
再びざわめきだす教室。
澤「朱莉?」
なんとも言えないタイミングで大地が教室に入ってきた。
澤「ッ!!?何してッ、、、」
それとほぼ同時に姿を表した教師。
先「一体なんの騒ぎだね?」
生徒指導で厳しいと有名なあのハゲ教師が入って来た。
先「また紅林か」
「見てわかんねーの?殴られたのあたしなんだけど」
先「どうせお前が先に手を出したんだろう?お前はそうゆう奴だからな。ホラッ、授業が始まるぞ!!!教室に戻りなさい!!!!」
「、、、クズ教師。」
ボソッと呟き、朱莉は教室から出て行こうとした。
先「ッ!紅林!!どこに行くんだ」
「殴られたとこ痛いんで保健室行きまーす。」
教室を出る直前、俺の顔を見た朱莉は
大地には何も言うなと言うようだった。