第19章 二人の始まり
「そんな根拠の無い話、信じる必要なんてっ」
「スガ。」
そう言う問題じゃないんだよ。そう言えばスガはまた苦しそうな顔をした。
「あの時と同じ顔してる、、、」
「朱莉、、、。」
「それに、スガだってわかってるでしょ?あたしと付き合えばだいちがなんて言われるかくらい。」
ただでさえあたしと一緒に居て良く言われないのに、付き合ったりなんかしたら、、、
「どうなるかは、目に見えてる。」
膝を抱えて顔を埋めれば頭に乗せられた手
「そんなに頑なにならないでさ、ちゃんと話してみるべきだと思うよ。」
「、、、話なんてできないよ、、、だいちはもう、、、あたしなんかと話したくないだろうし、、、」
ははっ、自分で言ってて落ち込むわ、、、
「それは話してみないとわかんないんじゃない?」
「え、、、?」
椅子から立ち上がり保健室の入口の方へ歩いて行き、突然扉を開けた。
ガラッ
開けたその先には
「だ、いち、、、。」
今まで話題となっていた彼が居た。
「少し、話そう。」