第18章 夏の終わり
菅「おー3人ともすげー綺麗だな!」
恥ずかしげも無くサラリと言えてしまう当たりはさすがスガと言うべきなのだろうか。
菅「な!大地、旭!」
東「そーだなぁ、すごく似合ってるよ」
澤「あぁ、いいんじゃないか!」
こんな月並みな答えしか返せない自分が情けないと思うけど仕方が無い。だって本音を言ったら本人より周りにドン引かれかねない。
惚れ直した、だなんて
澤「みんな揃った事だし行くぞ!」
「「おおー!」」
熱くなった頬を隠すように大きな声を上げた。
歩き始めると清水と谷地さんをガード(という名の威嚇)をしながら進む田中・西谷
その後ろを見守りつつも何かあれば直ぐにとっ捕まえるつもりでいる縁下達2年+スガと旭。
“祭り”という物にワクワクしまくりの変人コンビとそれを呆れ顔で見つめる月島・山口
さらにその後ろを行くのが俺と朱莉だ。
澤「朱莉は清水達と一緒じゃなくていいのか?」
余計な事をなぜ聞いたんだ俺。ホントは一緒に居れて嬉しいくせに。
「私なんかいたらせっかく綺麗な二人が台無しだよ。」
そんな事無いのに。朱莉だってすごく、綺麗なのに。
素直にそう言えない俺が、酷く憎たらしい。
「それに、だいちと一緒の方がいい。」
小さく微笑んだ朱莉にはほんの少し憂いを含んでいたけれど、それがどうでも良くなってしまうほど嬉しさが勝ってしまった。
「浴衣似合ってるね、かっこいい。」
澤「朱莉も。すげー似合ってる」
そう言ったら朱莉は、困ったように笑った。