第18章 夏の終わり
あっという間にやってきた夏祭り当日。
けーしんさんは町内会の手伝いで駆り出されるらしく、練習も少しだけ早く終わった。
澤「じゃあさっさと帰って神社の前に6時集合な!」
「「「アス!」」」
今日ばかりは送ってもらう訳にも行かず、ちかと一緒に帰ることにした。
初めてのお祭り。
ワクワクする反面、好奇の目に晒されやしないか不安もある。
良くない意味で人目を引きやすいあたしがみんなと一緒に居て迷惑じゃないだろうか。
そんな気持ちが伝わったのか、ちかが頭をペシーンッと叩いてきた。
「っにすんだよテメェ!」
縁「おーいつも通り、いつも通り。何も気にしないでそのまんまのお前らしくしてろよ。」
「!、、、うん。ありがと。」
感謝はしたけど叩かれたのは痛かったのでほっぺを思いっきり引っ張ってやった。
縁「ホント容赦ねえこいつ。」
「今更かよ。」
そうこうしているうちに家に着いて、ケータイと財布、家の鍵だけを持ってちかの家に向かった。
縁「ただいまー。」
「ただいまー、、、!」
挨拶をして家に入ると
浴衣を着た私の写真と撮ろうと準備をするちかパパがいて、思わず玄関から3歩ほど後ずさった。が、すぐにちかに捕獲された。
言っていた通り浴衣の他に化粧や髪の毛のアレンジまでされたあたしは、リビングの扉を開けれずにいる。
理由は簡単。ちかパパがカメラを構えているからデス。