第18章 夏の終わり
たっぷり叱ってから体育館へ戻ると暫くして着替え終わった朱莉もやって来た。
「だいち着替えたよー」
澤「おう、、、って、髪乾かしてないじゃないか!」
「んー、長いから面倒、、、」
澤「ほらここおいで」
俺の前に座らせ、手に持っていた比較的新しいタオルでワシャワシャと髪の毛を拭いた。
「だいちやさしー」
澤「はいはい。大人しくしてなさいねー」
「してるじゃん」
澤「なんであんな所に居たんだ?」
「ボトル洗いに行ってた。」
澤「まったく、、、気をつけなさいよ」
マネ業に励むのはいいことだけれど、それで朱莉の身に何かあっては俺の心臓が危ない。
澤「ほらー、朱莉帰るぞー」
「今行くから少し待って!!」
(((なんであれで付き合ってないんだろう)))
と言いたげな視線が数多く向いているが気にしないキニシナイ。
「おわったー」
澤「んじゃ帰んべ。」
「あいす。」
澤「分かってるって。坂ノ下な!」
「やったね!」
今日の練習の反省を話しながら歩みを進めるといつもの坂ノ下商店が見てえきた。
ガララッ
「けーしんさーん!」
烏「またお前らか。今日も懲りずに来やがって」
「売り上げに貢献してあげてるのにそういうこと言っていーんですかー?」
烏「へいへい、毎度どうも。いつもの買って帰れ!!」
いつものアイスを手に取り、会計を済ませる。
毎日買って半分こするから会計は交代制に、と朱莉が決めた。
「それじゃあまた明日ねー、けーしんさーん」
烏「わぁーったからさっさと帰れ」
澤「お疲れ様でした」
烏「おう。じゃあな」
「扱いが違う。解せぬ。」
烏「お前は澤村から甘やかされてんだから別にいいだろ!!」
「子供扱いされてるみたいでますます解せぬ。」
あんまりにも朱莉がゴネるので最終的に店から追い出されてしまった。
俺巻き添えなんだが。