第18章 夏の終わり
外から聞こえてきた彼女特有の乱暴な言葉遣い。
「バッカ!!!上にかけんなつったろーが、夕!!!」
西「すっ、スンマセェェン!!」
澤「スガ。」
菅「おう。」
※澤村・菅原セコム、発動。
澤「おい何して、、、!!」
水道のある方へ急ぐと、ホースとどこから持ってきたのか水鉄砲を持って赤面した馬鹿共がいた。
それよりも驚いたのは頭からビッショビショに濡れた朱莉がいたことだ。
「あっ、だいちー濡れたー」
俺に気づいた朱莉が向かってきたがこれはマズイ。非常にマズイ。
「びしょびしょだよー」
濡れた髪を一摘み持ち上げて暢気に眺めている一方で、それを見るこちらとしては気が気でない。
幸い漫画のように偶然白シャツで、何て事は無く黒のシャツを着ているが、濡れたせいで生地がピタリと身体に張り付いて女性らしい身体のラインが浮き出ている。
男子高校生としてはだいぶ厳しい。
一向に気づかない朱莉に痺れを切らし、俺が来ていた烏野ジャージを着せた。
「だめだよ!!濡れちゃう!!」
澤「いいから。脱いでる方がダメだ!!」
「、、、はーい。」
澤「着替えあるなら着替えてきなさい」
「わかった。」
部室の方へと走っていったのを見届けて顔を真っ赤にした馬鹿どもへと向き直る。
澤「おーまーえーらー?」
ニッコリと笑顔を浮かべた俺とスガは今までで一番いい笑顔だっただろう。
澤「とりあえず、さっき見たものは忘れろ。」
「「「ウィッス」」」
澤「ハアァ、、、心臓に悪い。」
俺だって好きな子のあんな姿を見て平然としていられるほど鋼の理性を持っているわけじゃない。
本当に勘弁して欲しい。