第4章 おべーんきょ!
テスト当日。
紅林に教えてもらったところが出て、心の底から紅林に感謝した。
部活に向かうと愛すべき馬鹿共が屍と化していた。
さっさと着替えを済ませ体育館へ行き、準備を始める。
屍も生き返り、体育館に来た。
練習を始めようかという頃、烏養コーチも来て全員集合。
サーブをしていると体育館の扉が開いた。
「さーむらいる?」
やってきたのは紅林で、今日初めて聞いたあいつの声。
とても心地いい。
澤「どうした?」
「これ、武ちゃんに頼まれた。」
澤「おう!さんきゅ!」
「ん。」
澤「どうせなら、また見ていかないか?」
「ちかが送ってくれるなら。」
澤「俺が送ってもいいぞ。」
「なら見てく。」
無表情な紅林から小さな変化を探すのが俺のマイブーム。
嬉しそうでよかった。
「さーむら。肩は?」
澤「んー、庇ってる感覚はないけど、無意識にやってるかもしれないから、見ててくれるか?」
「ん。」
なんて、俺を見てもらう口実。
もっと俺のことみてくれたらいいな。