第17章 春高一次予選
各チームそれぞれアップを始め、飛んでくるボールに気をつけながら相手の様子を見ていた。
谷「ひ、、、日向は大丈夫でしょうか、、、?(ついフジクジラに喰いついてしまった、、、。)」
「んー?ヘーキじゃない?」
清「そうそう。試合前あんなでもね、コートに入ったら“関係ない”って顔になるんじゃないかな」
谷「おおお、、、!」
公式WUが始まって、ボール広いをしているとさらに感じる角川の9番の子の身長の高さ。
ほとんど跳ばなくてもスパイク打てちゃってるし。つか、打ってるとこめっちゃ角度えげつないし。
あ、忠当たった。
「忠ー、頭だいじょーぶ?」
山「ビックリしたけど、大丈夫です!掠っただけなんで!」
「そ、よかった。」
ふとだいちと夕に目を向けると、角川の9番の子をジッと見て観察しているようだった。
、、、あの2人なら大丈夫だね。
数分後公式WUが終わり、試合開始直前のホイッスルが鳴り響いた。
コートに居る9番くんはギャラリーから見ても感じるほどの威圧感を放っていて、烏野のみんなも顔が引き攣っていた。
蛍のサーブから始まって、相手レシーバーの正面で上げられたボールはセッターへとスムーズに繋がれ、レフトにいる9番くんにトスされた。
大野屋「あえてのド直球真っ向勝負か」
元「まずはエースの一発で景気良くって感じかな。」
助走をつけて跳んだ9番くんは、前衛3枚がピタリとついて跳んだブロックの上を打ち抜いた。