第15章 vs梟谷
休憩を挟んでまだ試合の残るチームの補助に入ったり片付けをしたり、やらなければならない事はいっぱいあった。
それはマネージャーも同じで、手の空いたあたし達烏野マネは午後に予定されているみんなお待ちかねバーベキューの準備が待っている。
「きーよこー、やっちゃーん。準備しよ」
清「今行くわ。」
谷「了解いたしましたッ!!」
ビシッっと敬礼をしたやっちゃんに和みながらも野菜の入ったダンボール箱をよっこいしょと持ち直した。
清「朱莉、重いなら澤村呼んだら?」
「だいちはあたしのお世話係かなんかか。」
清「あれ?ちがった?」
もはや返す言葉すら思い浮かばない。
お世話係ってなんだお世話係って。
「先行くわー。」
ここで話をしてて長引くとあたしの腕がこの後使い物にならなくなりそうだったから否定も肯定もせず調理室に逃げた。
生「おっ!野菜持ってきてくれたんだ、ありがとう!」
「あ、うん、ついでだったから。」
こんな愛想のない返事にも気を悪くせず笑顔を返してくれる生川のマネージャーさんが何だか羨ましく感じた。
あたしもあんなふうに出来たら、、、
やめやめ、私らしくないよ。
あたしに出来るわけないよ。
そう言い聞かせて髪を結んで下ごしらえに取り掛かった。