第14章 必殺技
それはともかく、澤村さんのお古のジャージに小さく包まって寝る姿はとても気持ち良さそうで、起こすのはとても躊躇われた。
日「べに先輩かわいーな!」
灰「すげー幼く見えるな!」
共感したくは無かったけど、本当にその通りだった。
「んっ、、、。」
小さく身じろいで更に体を縮こませるべにさんは猫のようで、なんて言うんだっけこれ。
あ、ギャップってやつに少し戸惑った。
黒「俺我慢出来なくなりそーだから早く何とかしねぇ?」
月「お父さん(澤村さん)に通報していいですかね?」
黒「うん俺の生命危ないからやめよ?」
そうは言っても運ばないといくら夏とは言え風邪をひいてしまうし、かと言って黒尾さんや木兎さんが運んだら澤村さんが絶対怒る。
僕、、、はまだそっち側には行きたくないかな。
べにさんが起きないようにと小声で「俺が運ぶ!」と先輩たち。
なんて醜い争い。
月「赤葦さんが運んであげたらどうですか?」
赤「俺?そうだね、けど止めておいた方がいいと思うよ?」
月「?」
赤「そっちの主将さんに怒られちゃいそうだから」
まさかの赤葦さんもそっち側。
これじゃあ誰も運べないじゃないか。
その時
日「あ、じゃあ俺運ぶ!」
あ、そうだよ日向がいたじゃん。
「「俺が運ぶ!」」
あーめんどくさ。