第14章 必殺技
試合が進むにつれて激しくなるラリーにペンを握る手にも力が入る。
山「ウオラァァ!」
山本が打ったスパイクがブロックを抜けるも、だいちが綺麗に上げる。
田「大地さんナイスレシーブ!」
こうしてコートの外から、それも“味方”としてではなく、“敵”として見ていると良く分かる。
あのずっしりとバックライトに構える澤村大地という選手がどれだけの役割を担っているのか。
それがどれだけ相手に影響を及ぼすのか。
安定したレシーブ力に、それに伴った存在感。
チームの精神的支柱。
烏野というチームにとってだいちは必要不可欠な存在である事がよく見て取れる。
それに比べて音駒は自分たちの攻撃を上手く活かす為にセッターの孤爪を支えるって感じがする。
なーんて解析していたらいつの間にか音駒は20点台にのっていて、あと数点で試合が終わってしまう。
もっと見ていたい
そんなふうに思ってしまった。