第14章 必殺技
言われた通り音駒を見ようと思ったけど、いざ試合が始まるとやっぱり烏野も気になるわけで、、、
「ん、蛍ブロック上手くなってる!」
ちょこちょこと思ったことが口に出てしまった。
黒「だぁー、またそっち見てる!俺らも見ろ!」
「じゃーいいトコ見せてくだサーイ。」
何かとクロが張り合って、だいちもなんだか気合が入ってるようだった。
ズダンッ!!
旭のスパイクをクロがどシャットした。
あの旭のスパイクを。
黒「今の見た?見た!?」
「見た、凄かった。」
黒「んーなんてアッサリ!!」
これでも結構テンション上がってるほうなのにな、、、やっぱり分りづらい、のかな?
「クロ」
控えめに呼ぶとチラッとあたしを見た。
「がんばれ。」
聞こえるかどうかギリギリの大きさの声だったのに、びっくりしたように目を大きくして、ニシシッって、子供みたいに笑った。
その笑顔を見た時、一瞬心がふわっって、暖かくなった気がした。