第14章 必殺技
その日の最後の試合の前、クロのプレー禁止令を解いた。
黒「やっとバレーができるぜ!!」
「言っとくけど、無茶なプレーは無しだからね」
黒「分かってるって!」
ほんとに分かっているのかは分からないけれどまぁ楽しそうだからいいかななんて。
ラストの試合は鳥野とだった。
そう言えば、烏野の時にマネージャーをするの初めてな気がする。昨日は倒れてたからね。
「「「お願いシァース!!」」」
大きな声と共にコートに入り握手を交わす選手達。
監督の元に集まって選手達が指示を受ける中、あたしの視線は烏野の皆に向けられていた。
あたし、いつもはあそこに居るんだよな、、、
初めて烏野というチームを客観的に見てなんだか不思議な気持ちになった。
黒「オーイ、今日は烏野じゃなくて俺らの応援しろよな」
後ろからポンッと叩かれた頭を撫でながら振り向くと、少し悲しそうな顔をしたクロがいた。
「クロ、、、?」
黒「次こそ良いとこ見せてやっから!」
そう言うとさっきより優しく頭を撫で、コートへ入っていった。
灰「そーっすよ!べにさん!俺の事も見てください!!」
夜「お前はべにに絡むな!さっさとコートは入れッ!!!」
灰「夜久さん蹴るのヤメテ!!」
「シリアスクラッシャーだなあいつは。」