第3章 慣れ…?
「恥ずかしいとか女か」
澤「恥ずかしがらないお前は女か。」
「あーもう、うっさいなぁ。わかったよ。用具室こい」
澤「なおさらダメなのでは」
「黙れ。」
パチっと用具室の明かりをつけ紅林が救急バックをドサッと下ろす。
「さっさと上脱げ。じゃねーと脱がす。」
澤「わかったわかった!脱ぐから!!」
パサッとシャツを脱ぎこれでいいかと尋ねる。
「ん。後ろ向いて。」
伸縮性の高いテーピングをカットしながらまじまじと体を見つめる紅林。
クッソ恥ずかしいんですケド。
絶対顔赤いだろ俺、、、。
時折触れる紅林の指が冷たく、ドキッとする。
「ふーん。意外といい身体してんじゃん。」
テーピングを貼りながらそう言った。
澤「そ、そうか?」
「ちゃんと鍛えてんだね。」
他のやつから言われたらなんとなく流す言葉も、こいつからだとなんとなく嬉しい。
澤「負けてらんないからな。」
「そっか。」
背を向けていて表情が読めない。
こいつは今、笑っているだろうか。
「っし。できた。ちょっと動かしてみ?」
ぺしんと叩かれた後グルグルと肩を回す。
澤「動かしやすい、、、」
「でしょ?さすがあたし!」
どんなもんだと笑う紅林は
やっぱりかわいいと思った。