第12章 眩しい
フルフルと左右に首を振る朱莉。
そんなことは無いと言いたいのだろうか。
けど、そんな事あるんだよ。
俺だって怒鳴る必要なんてなかった。
もっと他に言い方があったんだ。
澤「すごく悪かったと思ってる。
でも、これだけは分かって欲しい。
お前は、俺達にとって、大切な仲間だ。居なくなれば心配だってするし、不安にだってなる。探すのなんて当たり前だ。
口には出さなくてもみんなお前の事大事に想ってる。
それなのにお前が自分のこと“あたしなんか”なんて言うなよ、、、。」
確かに聞こえていたはずなのに、朱莉は返事をすることも頷く事すらもしなかった。
まだ分かってもらえないのか。
澤「返事は?」
抱きしめていた腕を解き、朱莉の顔を両手で挟んで上を向かせると、キョトンとさせていた。
澤「返事。」
「あい。」
反射と勢いで言わせてしまったが、守ってくれることを願う他ない。
澤「さ、飯食うべ。」
少し冷めてしまった料理を、2人で楽しく食べた。