第12章 眩しい
ー澤村ー
少し前、怒鳴ったのはマズかったかなと思い、ちゃんと話したくて清水に食事を運ぶ役割を変わってもらった。
何も言わず察してくれた清水には思わず苦笑いしたけれど。
保健室の扉を軽くノックしてから入ると、朱莉が少し驚いた顔をしていた。
そりゃそうだよな。まさか俺が来るなんて思わないだろうし
澤「夕飯。一緒に食おう。」
俺は今上手く笑えているだろうか。
朱莉は自分を責めてはいないだろうか。
それだけが気がかりだった。
「、、、っうん。」
絞り出すように発せられた返事にまた罪悪感が募った。
澤「もう寝てなくて平気なのか?」
「うん、へーき。」
嘘をついている様には見えないから取り敢えず大丈夫だろう。
澤「ほら、食お?」
テーブルに向かい合って食べる様にしてお盆を置き、朱莉を呼んだ。
ベットから下りようと足を床につけた時
力が入らなかったのか朱莉がその場に崩れ落ちそうになった。
気まずかったとかそんなの一瞬で吹っ飛んで、
“助けなきゃ”って本能だけで体が動いて
朱莉を抱き締めていた。