第12章 眩しい
澤「もう寝てなくて平気なのか?」
「うん、もうへーき。」
どこと無く気まずくていつも何話してたっけなんて考えてしまう。
澤「ほら、食お?」
保健室の机に向かい合わせに置かれた食事に渋々ベットから下りようと両脚を床につけた。
グッと力を入れて立とうとすると、何時間も寝ていたせいなのか足に力が入らず、その場に崩れ落ち「あっぶな、、、」、、、無かった。
ふわりと香るのはだいちの匂い。
感じるのはいつもの温もり。
急に安心感が襲ってきて、なんだか泣きそうになる。
この温もりに慣れてはいけないのに。
いつかは離れなきゃいけないのに。
心はもっともっとって
求めて止まない。
今だけ、
バレー部のマネージャーをやっている間だけ
この人を求めることを許して。
「ごめ、なさッ、、、心配、かけて、ごめんなさいッ」
心配してくれる意味は分からないけど、悪い事をしたなら謝らないと
零れそうになる涙を見られたくなくて、だいちの胸に顔を押し付けて服にしがみついた。
おねがい、あたしをきらいにならないで
頭を占めるのはその言葉だけ。