第12章 眩しい
眩しい。
苦しい。
痛い。
ぐわんぐわんと脳が揺さぶられるようなそんな感覚。
満足に言葉も発せないし、動く気力すらもない。
何処かからかあたしを呼ぶ声がするけど、何も反応出来ない。
自分からここへ来たくせに、見つけて欲しい、早く早くって心が急かす。
このまま見つけて貰えなかったらどうしよう。
また独りになる?
いやだ、こわい、だれかはやくっ、、、
「誰かぁ、、、ッ。」
体育座りした自分の身体をキツく抱きしめると、
「こんなとこで何してんだ?」
灰色に染まった髪をつんつんに立たせた彼の声が聞こえた。
「え、、、コタ、、?」
木「みんな探してんぞ?戻ろーぜ。」
“みんな探してる”その言葉はすごく嬉しいものだけど、迷惑を掛けてしまったことも事実で、申し訳なくて仕方が無かった。
それに今は体調も優れない。
歩いて戻ることすら出来ないのだ。
木「どうした?行かねーの?」
「、、、足、力入んない、、、。」
そう言うと何か思いついたようにあたしの目の前まで来て跪いて、世間一般的に言うお姫様抱っこをした。