第11章 理由と決意
「木兎のこと少しだけ見直した。」
木「マジで!?じゃあもうそろそろ俺のこと名前で呼んでくれよー!!!」
木兎はまるで犬みたいだ。尻尾ブルンブルン振っちゃうタイプの。
「うーん。、、、いいよ。」
木「まじか!ヤッタ!!!」
「光太郎、、、は長いからやだな、、、んーじゃあコタ!」
木「こた?」
「『“こ”う“た”ろう』だからコタ。長いの面倒。嫌なら木兎に戻す」
木「いい!コタでいい!そう呼ぶのべにだけだもんな!」
特別な感じがしてイイ!と喜ぶ姿を呼び方一つで喜ぶなんて不思議だなって思った。
けど、だいちから呼ばれる“朱莉”は特別な感じがしてそれと同じなのかな、、、って考えたりもした。
「あ、あたしちょっと抜ける!」
木「え!澤村んとこはダメだぞ!!」
「分かったわかった。すぐ戻って来るって。」
練習に強制参加させられる蛍を横目に見ながら第三体育館を出た。
向かったのは第一体育館。
「たーだし!」
やっちゃんと話をしていた忠を呼んだ。
山「?べに先輩!どうしました?」
「ちょっとおいで」
体育館の外に呼び、忠と向き直った。
蛍よりは低いけどあたしよりずっと背の高い忠。
ジッと顔を見詰めていたら何か付いてますか?と心配された。
「、、、忠、よく頑張ったね。」
そう言うと大きく目を見開いた。