第2章 始まり
昼休み終了間際に戻ってきた紅林。
見てわかるほど不機嫌。
今は止めておこう、とスガに視線を送る。
頷いたと同時に鐘が鳴り、授業が始まった。
モ「きりーつ、れー、さよーならー」
適当な号令を聴き終え、すぐさま紅林の席に言った。
澤「あの、さ、紅林!昼休みも言ったんだけど、バレー部の奴らに勉強教えてくれないか?」
「いーや。」
菅「いいじゃんかぁ!朱莉頭いいんだから教えてくれよ!俺を助けると思って!!」
「あのさぁ、あたし先生たちから目つけられてんだよ?そんなのに教わっても良い目されねんじゃね?」
澤「昼休みのことか?」
「まぁ、そうだね。校内放送なんだから全生徒に名前聞かれてるし、部員だっていい気しないっしょ。
それでなくても有名だしね?」
こんな不良生徒。笑いながらそう言い捨てた紅林をじっと見たあとあることを思った。
澤「紅林さ、その髪色染めてんの?」
「、、、遺伝。母さん譲り。それでも気持ち悪がられるし、先生には染めてると思われる。」
澤「一回さ、バレー部来てみろよ!んでそいつらがどんな反応するかで決めてくれよ!」
「んでわざわざ気持ち悪がられに行かなきゃいけねーの?」
本気で嫌そうに顔を顰めた。
菅「いいから!バレー部もいろんな髪色した奴いるし!案外受け入れられるかもよ!」
そしてスガと二人で紅林を引っ張って連れて行った。