第34章 林檎ちゃん
学校で特に楽しみなこともなく、いつも自分の席で眠っていた。
皆同じクラスだけどニノは相葉ちゃんと居るし、翔くんは松潤と居るから俺は1人ぼっちだった。
教室の中ってなると俺が皆と距離を置くから。
それを分かってくれている。
「大野サマって怖いよな」
「あぁ、なんかいつも1人で居るし」
「なぁ、あいつの声って聞いたことあるか?」
「そういえばねぇかも…」
「大野様ってカッコイイよね」
「でもちょっと怖くない?」
「だよね、いつも1人で居るし無表情だし」
そのせいか周りは俺と距離を置くようになっていた。
ねむ…。
机に突っ伏し目を閉じる。
いつもなら邪魔されることなく静かに眠れるのに。
「ねぇ、大野くん」
眠ろうとしていたところで、声をかけられる。
くん、ね。
眠りを妨害されたことと呼び方に少し不機嫌になり、目線のみをその子に向ける。