第33章 休息
「きら…」
「そんなこと言わないでよ…悲しいじゃん」
和を力一杯抱きしめて言う。
「和が辛いなら、俺も一緒に苦しむ。
和が嬉しいなら、俺も一緒に喜ぶ。
辛いことも嬉しいこともさ、全部…全部分かち合おうよ」
「まぁ…くん…まぁくん…まぁくん!」
その後も、狂ったように何度も何度も俺の名を呼ぶ。
「辛いよ…苦しい…悲しいよ…」
今まで塞き止めていたものが、一気に溢れ出す。
「寂しい…もう誰も信じられない…助けて…」
これが、俺が最後に聞いた和の弱音だった。
「大丈夫だから…俺が、嵐が居るから。
1人じゃない、頼っても良いんだよ?」
「ふぇ…ま…くん…うぇ…グス…」
それから和は、ずっと泣き続けた。