第30章 メイドさん
「次が梶原久美、長い黒髪を上でまとめてる。
おっちょこちょいだから、ある意味注意。
あと、メイドは濃い化粧とか髪染めること、ネイルやキツイ香水、恋愛も禁止だから覚えといて」
「うん」
「…それってさ、なんで禁止なの?メイドちゃん達はさ」
「そーそー、リーダーの言う通りだよ。
可哀想じゃん?うちもなぜかそうだけど…」
「え、2人共知らないの?」
「「うん」」
翔先輩の言葉に、揃って頷く智先輩と雅紀先輩。
「マジかよ…ありえねぇ」
「えー、そう?
だって、聞いても教えてくんないんだもん」
「だから、今更聞くのもなって…」
「ネイルは、爪で主人を傷つけない為!
それと、浮ついて見えないようにする為」
「髪はチャラチャラして見えないように。
黒染めとか、地毛は仕方ないけど。
それに、香水も主人を不快にさせないように!」
「濃い化粧も、チャラチャラして見えないようにだな。
人によっちゃ不快に感じるから」
「恋愛は、仕事を疎かしない為。
雇い主との恋愛なんてのは、以ての外!」
翔先輩、和先輩、潤先輩、そしてまた翔先輩と説明して行く。