第29章 松本潤のお願い
「今は、楓と朋子さんの2人が俺らの理解者だよ」
「嬉しい…」
「ふふっ…楓可愛い、照れてる」
「からかわないでよ!」
「からかって無いよ、俺嘘つかないよ」
智先輩のストレートな言葉に、おもわず顔が赤くなる。
「ムムッ…リーダーばっかズルーイ」
頬をプクッ、と膨らませる雅紀先輩。
「俺にも、ドキドキして…?」
目を見て、真剣な表情で言う雅紀先輩。
「っ…あ、あのっ…」
初めて見る真剣な表情に、不覚にもドキリと胸が高鳴る。
「いつも、ドキドキしてる…よ?」
皆と居ると、ドキドキしっぱなしなんだから。
正面にある雅紀先輩の顔を見上げて言う
「あぅ…」
ボボボッ、と顔が朱に染まる雅紀先輩。
すると、スッとしゃがみ込み顔を腕で覆う。
まるで、体育座りをしているみたいに…。
「雅紀先輩?どうしたの?」
雅紀先輩の前に座り込んで尋ねる。
「見ないで…今すっごいカッコ悪いから…」
耳まで真っ赤になっている雅紀先輩。