第27章 櫻井翔が眠る時
和先輩は、それを2、3回繰り返す。
すると、翔先輩の頭がカクン…と落ちる。
「ほいっ、キャッチ!」
倒れかけた翔先輩を支える雅紀先輩。
流石、運動神経良い人は違うなぁ…。
こういうのを、反射神経って言うんだよね?
「翔ちゃんは、俺が仮眠室に連れてくね〜」
「お願いします、相葉さん」
「…」
潤先輩は、ウトウトしている智先輩を見て…。
「リーダーが眠くなってどうすんだよ!」
と、ツッコミを入れる。
「えへ…」
ペロッ、と舌を出して可愛く言う智先輩。
「寝かして来たよーん」
「ご苦労様です」
「でもさ、誰が見てるの?
俺っち運んだからパスね!」
「それが目的かよ」
「うん」
「あの、1つ良い?」
ここへ来て、ようやく口を開く。
「いいよーん、なーに?」
「翔先輩、どうしたの?」
皆は慣れてるみたいだけど、私は初めて…。
「あ、そっか。楓は知らないんだもんね」
「?うん」