第27章 櫻井翔が眠る時
「月に1回ぐらいあんだよ、これ」
「ほー」
「俺料理作って来る〜」
「嘘っ‼︎」
「どうしよっ」
目に見えたようにオロオロしだす、智先輩と雅紀先輩。
「翔くんの料理は凄いからな、ある意味」
「そ、そうなんだ」
料理上手な潤先輩が言うなら間違い無いと思う。
なんとなく想像出来るような…やっぱりしないでおこう。
すると、おもむろにポケットからこれヒモの付いた5円玉を取り出し、翔先輩の目の前にかざす和先輩。
あれはもしかして…。
「はい、翔ちゃん。よーく見てね」
「どしたの?ニノ」
「あなたは段々眠くなーる、あなたは段々眠くなーる」
テレビとかで見たことある呪文を唱え出す和先輩。
「あの…」
「しっ…」
喋ろうとしたら、潤先輩に遮られた。